妹案 七分袖のパッチポケットジージャンにヒッコリーデニムのスカート。 日に灼けた肌と黒い髪、大きな瞳が印象的だが、なぜか全体的に小さな雰囲気。 ……おかしいな。 両親家族と同居していたころは透けるような肌と、生まれつき茶色い髪の、色素の薄い女の子だったのに。 まあ「男子三日会わざれば〜」なんて言うし、このくらいの歳頃の女の子はびっくりするくらい印象が変わるものだ、と納得。 得意科目は外国語。英語はもとより、なぜかセルビア語やアルーマニア語にも精通している。 でも日本語が微妙に不得意になってたみたい。 時折カタコトになる。 「オニーチャン、オニィチャン。ワタシよ。イモト……イモートのワタシよ」 兄である主人公に対して密かな恋心を抱いているのだろうか? その背徳感からか、『きんしん』『そうかん』と言った単語に過剰に反応し、 顔を真っ赤にする。 「やだ……オニィチャン。ソウカンとか言わないでよ。  ワタシ、ちゃんとニュウコクシンサ通ったヨ。カンリイーンカイとか関係ないヨ」 「いや、景色が壮観だと言っただけなんだが……」 照れやすい年頃である。 また、ことあるごとに兄である主人公にお小遣いをせびる。 結果としてバイト代の7割は妹の懐に収まるわけだが、なにに使っているかは不明。 携帯電話を持っておらず、主人公から借りることが多いが、 帰ってきた携帯電話の通話料金は国際通話のせいでエラいことに。 海外にも友達がいるなんて凄いなぁ、と納得。 そういえばこの間、実家に電話掛けたとき 「最近よく俺のところに遊びに来るな」 と妹に問い掛けたのに、 「え? 私ここ最近はずっと家にいたよ?」 なんてウソをつく。テレ屋さんめ。 コイツもきっとツンデレ。