//*注意 ・推敲はシナリオテキスト化の際に行う予定の為やりきってない。とにかく書き上げること優先。 ・よって淡白な仕様の上短い。ごめん。 ・悪癖と分かってるんだけど尻切れトンボになりがち。切ったり貼ったり伸ばしたりでマシになるはずなので現時点では目をつぶってくだしゃい。 ・bkdr=純 で統一。広海もいい名前というか好きなんだけどNE ・書きかけが混ざってるけど気にしない! ・イベント自体は前後したり消えたり新規にできたりするはず。 ・なんか今日一日で2倍ぐらいに膨らませたから頭がパーンってなってるけど気にしたら負け *// 1 ジリリリリリリリリリ…… 眠い目をこすり目覚ましを止める。 あれ、こんな時間になんで目覚まし……ってそうだ。今日は早番にバイト入れたんだった。 俺はとっとと支度をして店に向かった。 ………… 「おはようございます」 「はよー」 「おはよう」 三者三様の挨拶。割とすぐに馴染めた気がするのは店長の人徳かな。変な人だけど。 「朝食は食べたかい?」 「あー……っと。まだです」 「いけないねえ。朝食は一日動く為に必要なエネルギーを摂取するもの。抜くのは身体に 悪い」 「はぁ」 「とりあえず着替えて。何か用意するから」 で、着替えて出て来たのは目玉焼きとソーセージ、トーストにサラダまで。 結構ボリュームがあるなと思っていると、つついと純が近づいてきて…… ひょい。ぱく。 「……横からつまむな」 とりあえずちっこい頭にシャイニングフィンガーである。 ……全く、意地汚いというかなんというか。 「らっておいしそうなんだも」 そのまま意に介さずもぐもぐ。指に伝わるこめかみの動きが気持ち悪い。 「店長……」 たまらず助けを求めてみるが 「……ちゃんと純君の分もありますよ」 「はーい」 「いやそうじゃなくてちゃんと叱ってくださいよ」 駄目だこの店、早く何とかしないと……。 ………… ランチタイムは珍しく楽だった。逆に言うなら売り上げが少ないということだが。 「まぁ、こういう日もありますね」 店長はいたって暢気だ。 駄目だこの店(以下略) ……ってあれ、純は? さっきまで走り回っていたのにいない。どこへ行ったんだ……ってだいたい読めるけど。 ………… 「……やっぱりな」 休憩室でクラブハウスサンド食ってやがった。 これはさっき俺のオーダーミスで廃棄になったやつか。目ざといというかなんというか。 「ふっふっふ。今回は早い者勝ちだからね!」 「てか休憩行くなら行くって言ってくれよ」 「てんちょには言ったぞ」 「……左様か」 「で、公太郎は休憩?」 「いんやお前が急にいなくなったから見に来ただけ。邪魔したな」 「そか。……じゃ、働け」 「言われなくとも」 地味にむかつく。 ………… さて、キッチンからカウンターに戻ろうとすると店長と目が合った。 「公太郎君は今日のまかないはどうする? この通り暇だからある程度希望を聞くことはできるけど……」 「……オム五穀米、は、駄目ですか?」 「……ほう、通だね。駄目ではないよ、ちょっと待っててね」 「ありがとうございます」 オム五穀米。 何を思ったか雑穀入りのご飯を使ったしょうゆベースのチャーハンにだし風味のオムレツ を乗せるという和洋折衷とも取れるが、雑穀を使っている割には精進料理からも遠い、む しろ無節操な料理である。常連じゃなきゃまず知らないメニューだろうけど一度注文され ているのを見た時からその味が気になって仕方がなかったのだ。 ……ちなみに今日も一人注文していたのでそこそこ人気はあるらしい。 ………… 「休憩上がりましたー」 「はい。……それじゃ公太郎君、交代で」 「あ、はい。」 「これ、さっきのね」 「……オム五穀米、だ」 「おう。一度食ってみたかったんだ」 「……」 「ん?」 「……勝ったと思うなよっ!」 何の勝負だ。 そう言う前に純はぴゃーっと走り去ってしまった。 2 「……?」 普段立ち止まることを知らないといわんばかりにあっちこっちへてちてちしている純がボ ーっとテーブル席を見ている。 視線の先は……私服だけど、女子高生かな? 中々に奇麗なお嬢さん方だ。 ……ふと前々から気になっていたことが首をもたげた。 少なくとも見た感じ純は俺より若いはずだ。 身内贔屓かもしれないが妹の方がしっかりして見えるのでもう少し下かもしれない。 それはともかく、多分本当なら高校に行っているはずの歳で、つまりはあの女子高生達と 同年代だってことは分かる。 そこまで考えて、そっと横顔をのぞき見る。 そこにあったのは、憧憬、羨望……そして諦観。 複雑な感情が絡みあって、普段喧嘩を売ってくるこいつとは別人に見える。 もしかして、自分が女の子らしくないのをそれはそれで気にしているのかもしれない。 だとしたら初対面での俺の 「……かわいい女の子どころかかわいい男の子が来たじゃねーか」 という発言も、それなりに嫌だったのだろう。 ……だからかな、喧嘩腰なのは。 「……そういえばさ」 「ん? あ、ごめ。ボーっとしてた」 「なんで男の制服なんだ?」 そう。制服さえ女子のなら多分間違えなかったはずだ。 「なんか、ね。足元がスースーするのが気持ち悪くて」 「左様か」 はいたことがないから分からん。 「でも、あーいうのも似合いそうなもんだけどな」 そう言って視線でお嬢さん方を指してみる。 「ふぇっ!?」 「急に変な声出すなよ。お客さん、こっち見てんぞ」 「……公太郎が変なこというからだろ」 「悪い。あと、初めて会った時のも」 「?」 「男の子って言っちゃっただろ? 気にしてるかなと思って」 「……ちょっとはね」 「だから、さ。喧嘩売ってくるのはちょーっと勘弁してほしいかなー、なんて」 「……そんなに酷かった?」 「軽く凹むぐらいには」 「うー……。ごめん」 しゅーんとなっているこいつを見ると何故か腕がうずうずしてきた。 っは……し、静まれ……俺の腕よ……怒りを静めろ!! ぽむっ 「え?」 ……欲求には勝てませんでした。 ざんばら頭をわっしわっしとなでてやる。 やっべ。やらかくてきもちいい。癖になりそう。 「喧嘩しててもしゃーないからな、仲良くしようぜ?」 「だからって頭撫でるな!」 あ、怒った。 「むー……」 純は俺の手を払ってしばらく唸っていたが、件の女子高生が席を立つのを見て空いた食器 を下げに行った。 ……また俺がレジか。 そういやなんか隅っこのほうで顔押さえてる女の人がいるんだけど、具合悪いのかな? ……いや、なんか不気味な……というか腐ったオーラ出してるから放っておこう。 「レジはやっておくから、仕事に戻る前に手を洗おうか。 純君の頭が特別不潔というわけではないんだけどね」 「……気配もなく後ろを取るのやめてもらえませんか」 「修行が足りないねぇ」 「足りたら反射的に殴ってしまうかもしれませんよ?」 「はっはっは。怖い怖い」 ……店長なら余裕でかわしそうだなと思った。 3 ……公園、結構多いんだな。それに神社も。 バイトまで少し時間があるので散策してみると、案外色々な発見があった。 大学と下宿とバイト先、あとはたまに繁華街、そんな狭い世界でこの1年半過ごしてきた のかと思うと今更少し勿体無い気がしてきた。店だって見落としてたし。 「……ストリートコートか」 広い公園の片隅は、公園の備品という感じではないバスケットのボード、そしてラインま で引いてあって立派なハーフコートになっていた。利用している人の姿はなく、まぁ、冬 だから仕方がないけどなんとなく寒々しいなと思った。 確か持ってきた荷物の中にバスケットボールもあったはずだ。久々にやってみるかな。 ………… 「おはようビーム!」 べし。 頭頂部より少し後ろから衝撃が目に伝わる。 振り返ればチョップの姿勢のままにっこり笑う純の姿があった。 「……なんだそのあいさつ。ふざけてんのか?」 「おおまじめだけど?」 裏口から入ってもいいと言われたので裏口から入ったら、背後に忍び寄った純にいきなり 攻撃を食らった。変なところばかり店長の真似をする。店長は口撃だけど。 とりあえず反撃に犯人のほっぺたをうりうりと引っ張っておいた。 ……よく伸びるなぁ。 「おふぁふぉうふぉあうぃふぁふふぁ?」 「おはよう、純」 めげないやつだ。 ………… 「おはようございます」 「おはよう」 「おはよ、てんちょ」 「朝食の準備はできていますから、先に食べていてください」 そういって出された特盛りの一皿。 「えーっと?」 「横から取るのも行儀が悪いので、いっそ一皿にしてみた」 なんという超解釈。 「いただきまーす」 しかも先攻取られたし。考えている暇も抗議する暇もない。 「……いただきます」 あきらめてこの食欲魔神と戦うことにするか。 ………… 「「ごちそうさまでした」」 頑張ったけど僅差で負け。多分。 「んじゃ俺は店の前の掃除してるから先に着替えてて」 「分かったー」 言うが早い、ぴゅーっと駆け出していく。朝から元気だなぁ。 「さて、と」 「……そういう掛け声を出すようになると、歳を取ったと感じないかい?」 「……嫌なこと言わないでくださいよ」 ………… コンコン。 「いいよー」 がちゃ。 「……掃除もう終わったぞ? 何やってんだ」 「ネクタイがほどけちゃって」 あらかじめ結んだやつを襟に引っ掛けるやつか。不精な。 「店長に頼めばいいだろ」 「ランチの準備でいそがしいからさ、こういうのは、ちょっと、ね」 「……分かったよ。やっとくからホールに行け」 「はーい」 あれ、案外難しいな。自分の首でやる分には少しは慣れたけど。 ……。 …………。 ………………。 うん、だめだ。とりあえず先に着替えよう。 がちょ。 「でけたー?」 「きゃっ、えっちぃ!」 「……なーに馬鹿言ってんだよ」 うむ笑いは取れた。 「悪い、案外難しくてな。というかノックぐらいしてくれよ」 「いいじゃん減るものじゃないし」 「お前が着替えてる時にノック無しで入っていいのかよ」 「いいよ?」 即答かよ。 「……俺が悪かった」 「分かればよろしい。……じゃ、待ってるから」 あれ、そもそも俺の着替えが遅れたのは純のせいで、どっちが悪いかって言えばやっぱ純 だよな? まぁいいや。面倒くさい。 ……格闘の末何とか形が出来上がったのはそれから10分後だった。 ………… 「本日のランチ、Bセットになります」 「12番ランチAセットふたつー」 「チーズハンバーグ上がりました」 久々の戦場。ランチ時はこれだから困る。 ……てか誰だ昼からヘヴィの食ってるやつは。 「よお」 「お前かよ」 「いやー、昨日夕飯食えなかった上に今朝も食べてないからな」 「何があったんだ」 「秘密(はぁと)」 「なんだよそれ」 「かくかくしかじかの8文字で通じればいいんだがな、今忙しいだろ?」 「お気遣いどーも」 「公太郎、レジ!」 「……じゃ、またな」 「おう、頑張れよ」 ……一つ気付いたことがある。 「なんでお前レジを俺に任せるんだよ」 「……だって公太郎の方が早いし」 自慢じゃないが多分店で一番早い。 店長はトークこなしながらなので実際は俺より早いはずだけど。 「…………」 「な、何?」 「いや、なんでもない」 フットワークを生かしたホール担当、レジの早さを生かしたカウンター担当、バランスは 取れているんだろうと思うことにした。 4 あー、疲れた。 この授業に出るたびフィールドワークって結局雑用じゃないのか?という疑問が膨れ上が る。もうね、面倒くさい。出席がそのまま点数になるから一応もう可は取れてるはなんだ けどどうしようかな。 ……などと思いつつ帰路にある公園にて。 「あれ、あそこにいるのは……純じゃねーか」 なにやらちっちゃい子に混ざって遊んでいるようだ。 ………… 「変……身!とァ!! ……これがダルダだよ」 「へー。詳しいんだねにーちゃん」 「まぁね」 ………… ライダーごっこか。俺も昔見てたな。 ……この世に神も仏も、ましてやセイギノミカタなんてどこにもいやしねえと気付いたの はいつの頃だっただろうか。 夢とか、希望とか、正義とか。 ……確かにあった気がするのに、どこに行ったんだろうな。 なんとなくベンチに腰掛けて子供たちと純の様子を眺める。 結構広い公園なのでこれぐらい遠ければ気付かれないだろう。 純粋に未来を信じている笑顔。 子供たちの笑顔。 純の、笑顔。 ……それをうらやむほど落ちぶれてはいないつもりだけど、それは酷くまぶしく思えた。 「……やっぱ帰るか」 思わず漏れた声の生気のなさに自分でも驚く。口が自然と自嘲に歪む。 ……大丈夫、なんとかなってる。これからもなんとかする。 自分自身に言い聞かせるように、心の中でつぶやく。 俺は重い腰を上げて公園を後にした。 ………… 「びぇ〜〜……!」 あれ、泣き声が聞こえる。 「んぎゃぁぁ〜〜〜!!!」 鳴き声が酷くなった。さっきの公園みたいだな。どうしたんだろう? ………… 気になったので声のほうに向かうと、水場のところに物凄い顔で泣き喚いている小さな男 の子と、一生懸命あやしているらしい純の姿があった。 その様子を遠巻きに子供たちが見ている。さっき一緒に遊んでいた子達だろうか。 近付くと男の子は膝から血を流していた。どうやら転んで泣いているようだ。 純はハンカチを塗らして傷口を拭いて……あ、泣き声がまた大きくなった。 そうだよな、拭いたら痛いもんな、泣き声も大きくなるよな。 「っぐ。ひっく。ゔぁぁあああああ〜〜」 純は傷口を拭き終わるとポケットから絆創膏を出すとぺたりと傷口に貼り付けた。 「はーいもう大丈夫だからねぇ。痛いのもうちょっと我慢しようねぇ」 そう言うと、ぎゅう、と抱きしめる。 ……慣れてるというか、こういう表情もできるんだな。母性的っつーか。 純はこちらに気が付いたようだが男の子をあやすのに集中しているようだった。 男の子は最初はされるがままにしていたが、やがて強く抱き返すとまた泣き始めた。 そして最後のひと泣きをするとすぐに落ち着いたようだ。めでたしめでたし、だな。 「ちょっと!うちのたっくんになにしてるのよっ!」 そんな時、轟く馬鹿でかい声。 公園の入り口から砂埃を舞い上げ駆けつける姿はさながら陸DOM。そんな太めの黒いお ばさんが駆け寄ってきた。後続がないのでジェット気流攻撃はないようだ。 どんっ 「っぶねっ!」 男の子から引き剥がされ、突き飛ばされた純をギリギリで受け止める。 「あ……」 「なんなのよあなた!たっくんに何したの!?」 「……っ!」 物凄い剣幕で詰め寄られ、言葉を失っている純に代わり俺が口を開く。 「あー、落ち着いてください」 「何よ、あんたたち、この子に何かあったらただじゃおかないんだからね!」 「えーっと、その、たっくんの膝、見てもらえます?」 「え?……あ」 もう血のにじんできた絆創膏がそこにあった。 「妹は転んで泣いていたたっくんを介抱してあげていただけなんですよ」 とてててて、と足音が近付いてくる。 「そーだぞ! このにーちゃんはいいやつだ!」 「おばさん、怒らないで……?」 「……へ? えっと……妹……さん?」 「にーちゃん、おんななのか?」 「そうだよ?」 「……うっそでー」 「まぁ、この通り胸も色気もないkぐぇ」 すね蹴られた。いてえ。 「ちっちゃくて悪かったな!!」 「……いや、ちょ、言葉のあやだろ……手加減してくれよ……」 涙出てきた。 「あら? あら、おほほほほ。 わたくしの勘違いだったようね。失礼しますわ。 ……ホラ、たっくん。行くわよっ!」 「……ありがとう、おねえ……ちゃん?」 「うん、またね」 疑問符つき。あんなに強く抱きついてたくせに。 「おれたちもかえるか」 「じゃーねー」 「ねーちゃんまたあそぼーな!」 「うんっ!」 わぁいどいつもこいつも綺麗に終わりやがったよどちくしょう。 「公太郎……」 「うん?」 そんな子供たちと母親の背中を見送りながら純が話しかける。 「……痛かった?」 「いてーに決まってんだろバーロ。……ったく思いっきり蹴りやがって」 「そじゃなくてさ。なんか、こう……うー……」 「はっきりしないな」 「……なんか、さっきそこにいたときにも思ったけど、元気無さそうだからさ」 ばれてーら。 「あー、ちょっと疲れただけだ。気にすんな」 一瞬、さっき考えていたことを思い出したが、それを胸の奥に押しやり、純の頭を撫でる。 ……こうして誤魔化してるのもきっとばれてるんだろう。 「……妹じゃないよ」 「んぁ? 当たり前だろ、そんなの」 「じゃ、いい」 そう言うとするりと撫でる手から逃げてしまう。 「……ありがと。じゃね!」 そしてそのままとてとてと駆けていってしまった。 ……なんか、今日は変なものを見たな。 ………… さて、家に帰ってすねを見てみたら見事な青あざになっていたわけだが。 あんにゃろ、今度絶対文句言ってやる。 5 「ご、ごめんなさい!」 純の大きな声が店内に響く。 俺は急いでトイレを流して声の主を探すと、どうやらレジのところにいるようだ。 察するに、打ち間違えて多めに請求してしまったということか。 とにかく急ごう。 (レジ教室イベ、むずいのでさわりだけ書いて後回し) 6 店の飯は美味い。 ……でも、毎日毎日洋食だとたまにはご飯が恋しくなる。 「日本人なら、白米だろ?」 誰ともなくつぶやく。これはいいわけなのだろうか。 ………… そんなわけで俺は駅前のスーパーにやってきたのだ。 「ウホッ……ホッケ3尾がサンキュッパとな」 ご飯にほっけ、なんという日本食スタイル。しかし3尾。 ……どうしようかな。 「何やってんだ?」 「……長岡か」 本当にこいつはどこにでも沸くな。 「3枚で安いんだけど短い間に続けて食うのもどうかと思って」 「なんだ、今日は店で食わないのか」 「毎日毎日洋食だとな。たまには炊きたてのメシが食いたい」 「なるほど。じゃ、半分出すから俺もご相伴に預からせてくれ」 「あー、それは別にいいわ。安いし」 「そうか。して、ほかのおかずは?」 「適当に惣菜買おうと思ってるけど……」 「うーん、なんか作れよ。酒に合いそうなの」 「飲む気か」 「ほっけに白米と来たら日本酒かビールだろ」 「左様か。……そうだな、んじゃカボチャの煮付けでも作るかな」 「ほほう。それでおなごの胃袋を鷲掴みというわけですか」 「……お前いつの間におなごになった」 「なん……だと……?その返しは想定の範囲外だぜ……。 確かにオレにおっぱいがあったならあーんなことやこーんなことをお前にしておかずにな ってやるのもやぶさかではないがしかしいかんせん性別は変えられないからな……いや、 いっそ改造手術を施せばいいのかしかし偽乳は恥ずべきものと俺の本能が囁いている訳で そこはやはり拒絶してしまいたい気がというか生まれ変わったらやはりおっぱいを持って ……」 相手にしてられねぇ。 俺はなにやら元気にわめいている長岡を無視して買い物を続けることにした。 「俺は酒とツマミ買うから出た所で合流なー」 声がでかい。 ………… で、だ。 「なんで純もいるんだ」 「やほー」 「すぐそこで会った」 「……左様か」 「ゴチになります!」 そういって押忍のポーズ。おごられるの前提か。別にいいけど。 しかしこいつよく食うからな。冷蔵庫の残りでもう一品作れば大丈夫だろうか? 「酒とつまみならたんまりあるぜ?」 そういって長岡は膨らんだエコバックを持ち上げる。 そんなの持ち歩くタイプだったのか、というか読むな心を。 「でも公太郎って料理できたんだ」 「ん?まぁ、一応」 「こいつ見た目よりも渋い料理作るんだぜ?」 「どんなだ。……レパートリー少ないから基本的には惣菜頼みだけどな」 「なんの。十分だよオレからすれば。 しかし人が作ってくれた料理ってなんで美味いかな?」 「お前のは料理じゃなくて化学反応というかもはや食い物じゃねーだろ」 「……作り方教えてもらっていい?」 「へ?ああ、いいけど」 「やたっ!てんちょに今度作ってあげよっと」 「……そういえば食ってくなら店長に連絡しなくていいのか?」 「オレが連絡しておいた」 「……毎度俺が断るって思ってないのがな」 「断らないだろ?」 「…………」 「……嫌だった?」 そう言って純はこちらの顔を覗き込む。 「……んなことねーよ」 俺はそう言って伸び放題の髪をくしゃっと撫でてやった。 「ふぎゅ……」 「仲良きことは、美しきかな」 「うっせ」 ………… 「角をとって、皮もある程度落とす。 全部剥くと崩れるけど、こうすると味の染みがよくなるんだ。 で、味付けは……まぁ、目分量だな」 「へー」 「店長もいい歳だから塩加減に注意してやれよ?」 「えーっと、せーじんびょー?」 「よくできました」 狭い台所に並んで立つ。 ……ここは割烹か。弟子か。弟子なのか。 「おかーさんごはんまだぁー?」 「誰がお母さんか」 「公太郎」 暇なのか、長岡が絡んできた。 「真顔で言うな、指差すな」 純は俺の顔を見上げて少し考えると 「……おかーさんはないねー」 と残念そうに言った。 「ほうほう。では何だというんだ?」 「……なんだろ?公太郎は公太郎だよ」 「なるほど。深いな」 ごめん、わからない。 「……一畳に三人も集まるな鬱陶しい」 「へいへい大人しく待ってますよ……っと」 長岡はそう言うとテレビの前に戻った 純はごそごそと買い物袋を弄ってほっけを取り出す。 「あー、そっちは5分ぐらいで焼けるからもっと後だな。 で、そろそろ炊飯器のスイッチ入れて」 「うぃー」 どこのフランス人だ。 ………… それでは全員で手を合わせて。 「「「いただきます」」」 「おー、さっき作ったのに味が染みてる」 「火が通ったら一度火を落として少し冷ますんだ。そしたら味が入る。 煮物の基本だぜ?」 「へー」 「おばあちゃんの知恵袋だな」 「お母さんと言ったりおばあちゃんと言ったり忙しいな」 「あー、銀シャリにほっけがうめぇ」 「いつの時代だ」 ぷし、と長岡がビールを開ける。 「ただ干しただけなのになんでおいしいんだろうねー」 「んぐっ、ぷはー……。塩を振って天日で干すと、たんぱく質が酵素で分解されてアミノ 酸を始めとしたうまみ成分になるからだそうだ」 「こうそ?……すごいねー」 「お前今分かったふりしただろ」 「馬鹿な子ほどかわいいって言うじゃねーか。別にいいんじゃね?」 「やめろ調子に乗る。 ……あのな、ちょっとは考えるようにした方がいいぞ? 余計なトラブル回避するにはやっぱりちょっとは賢い方がいい」 俺の両親なんか酷いもんだ。 「……しっけいなー。これでも考えてるよ」 「そうか?」 「ばかにすんなー!」 そう言うと純はぷいぷいぷー、と言った様子で怒ってみせた。 ……やっぱり何か不安だ。 「……俺はただ弟分が心配なだけだ」 「弟、ねぇ……?」 「なんだよ」 「弟じゃないよ!」 「知ってる」 「……ならいいけどさ」 でも弟分なんだよな。見た目とか。 ………… その後は互いに他に何が作れるかだとか、だったらこれ教えろとか、男の料理教室開講だ なとか、そんな他愛のない話をして、ジュース飲んで、ポテチ食って、適当に解散した。 ………… 「……これ、俺が片付けるんだよなぁ」 どうでもいいことだが長岡は片づけが苦手だ。 他人の家に来てもそれはあまり変わらない。気をつけてはいるようだが。 「てか何本飲んだんだよ……」 置き去りにされた空き袋と空き缶を見て、ちょっとげんなりした。それでも酔った様子が 見えず足元もしっかりしていたが。 いや足元ふらついてないなら片付けて帰れよ! ……気付くのが遅すぎた。 7 ――12月18日 きーんこーんかーんこーん…… 今年最後の授業の終わりを告げる鐘が鳴る。 ……これから冬休みか。 「よ、これからバイトか?」 「……ああ」 長岡の神出鬼没っぷりは最近になって特に磨きがかかっている。 この授業を取ってなかったのは気のせいじゃないはずだが、気にしたら負けなんだろう。 そのまま他愛の無い話をしながら教室を出た。 既に冬休みにはいっている人もいるからか、学内の学生の姿はまばらだった。 それでもなんだかんだと話しかけられるのは隣のこいつが有名人だからか。 「あれ、なんだろうな?」 その中長岡が目ざとく異変を察知する。 ――正門前には女性を中心としたちょっとした人だかりができていた。 「きゃー!かわいい!!」 「ねえボク、お姉さんと一緒に遊ばない?」 「あう……」 ……なんだか聞き覚えのある声が聞こえたので、好奇心から覗いてみると…… 「あ、公太郎!」 純がいた。 困惑から一変、満面の笑みでこちらへ突っ込んでくる。 俺も慣れたものでその華奢な弾丸を受け止めるべく身構える。 どんっ! うん、何とか持ちこたえたぞ。 「へへ。ボク、参上!」 「……何を言ってるんだお前は」 などとやっているうちに人だかりの中心は俺たちとなってしまった。 「きゃ〜!!」 「何々?今北君の弟さん?」 「仲いい〜」 「弟くん、お持ち帰りしていいカナ?カナ?」 黄色い声がサラウンド状態。どうしたものか。 「やぁやぁお嬢さん方、彼らの禁断の関係について詳しく知りたくばこのわたくしめにお 聞きください」 「禁断?え、うそマジ!?」 「こんなかわいい子を?犯罪だわ!危険な香りがするわ!!」 「ふっふっふ。彼らに関する記録は色々ありますぞ!」 困っている間に長岡が唐突に声を張り上げ、場をかき回す。何が禁断だ。というか 「そのビデオカメラはなんだ。いつの間に撮った」 「……いいから行け」 小声でそういってウィンク一つ。はっきり言ってキモイ。やめろ。ああもうツッコミが 追いつかない! 「ジョルジュありがと!……いこっ!」 言うが早いが、純が俺の手を取って走り出した。 恐らく長岡が足止めしているのだろう、囲いを抜けても彼女たちは追いかけてくること はなく、黄色い声は遠ざかっていった。 ……今頃何を吹き込まれているのだろうか。休み明けが怖いな。 大学が見えなくなるころには走るのをやめて歩き出していた。 純は無言だが何か嬉しそうにしている。 ……変なヤツ。 「なんで大学まで来たんだよ」 「迎えに。今日バイトだろ?」 「まぁ、そうだけど」 わからん。 再び無言になる俺たち。 別に息が切れるほど走ったわけではない。ただ、互いに何も言葉が出てこないだけだ。 沈黙に耐えかねた俺はなんとなく口笛を吹いた。 何年も前の、冬を思い出させるバラードだ。 「その歌知ってる。口笛上手だねー」 「役に立たない特技だけどな」 「役に立つとかどうでもいいじゃん」 「そういうもんか」 純はそういうと真似して口笛を吹き始めた。俺は吹くのをやめて聞く側に回る。 「……つっ!」 しかしその音はすぐに途切れてしまった。 「どうした?」 「な、なんでもない」 「あー、唇切れてんな。ほれ」 俺は血を舐めて取ろうとする純を制してリップクリームを渡した。 「……意外。こーゆーの持ってるタイプなんだ」 そういうと純はキャップを外して唇に近づけようとして 「それ元々長岡のだからな」 ――ためらった。 「なっ!」 疑問に答えただけなのに勢いよくこっちをむく。 「新品のを貰ったんだよ」 さらに言葉を重ねると、見る見るうちに純の顔が赤くなっていった。 「……ばかっ!」 「馬鹿とはなんだ馬鹿とは」 「知らない!」 そう言うと猛烈な勢いでリップを塗りたくる。 ……塗りすぎてもあんまり意味ないと思うけどなぁ。 「ありがとっ!」 そしてとうとう突き返されてしまった。 ………… 結局怒ってる純と一緒に店に着いたけど、ずっと無言だった。 ……やっぱりよくわからん。 8 「おはようございまーす」 「はよー」 「おはよう」 爽やかな朝の挨拶が、店内にこだまする。 店長に見守られる優しき庭に集う店員たちは、今日という日を戦う為に朝ごはんを食べ ていく。……といっても少し遅い9時過ぎだけど。 これからランチタイムに向かう臙脂色の戦装束。急げどもミスは許さず、しかし可及的 速やかに注文を処理するのが戦士のたしなみ。 もちろん、注文された品をを持ったままずっこけるようなドジっ子店員など存在してい ようはずもない。 ドジはともかく純のやつ不思議とオーダーミスだけは無いんだよな。馬鹿なのに。思い 返せば俺は……何回やったかな。3回ぐらいか。……猛省っ! ……などと考えつつ、毎朝の恒例行事、目の前の料理の奪い合いをしている。 そもそも俺より大分小柄なのによく入るなと思う。まぁ、その分動いているんだろう。 俺が同じだけ食ったら絶対太ってるだろうし。てか実際店内での運動量はこいつの方が多 いはずだ。 ……滑車を〜回すよモモ太郎〜♪ 一瞬何か閃いたけど気にしないでおこう。無理して口に詰め込んで頬を膨らましている こいつが悪いんだきっと。 ………… 「ごちそうさまでした」 「ごちそうさまっ!」 ……さて、今日からキッチンの手伝いもすることになったわけだが。 なんでも、この間の料理の一件で「では、手伝ってもらいましょうか」などと鶴の一声 が出たとかなんとか。その辺りの経緯をすっ飛ばしていきなり「いつもより一時間早く来 てくださいね」だとか何のことかと思った。 この店の軽食メニューは基本的に日替わりランチの再現のような形になっているらしい。 2ヶ月程度で一周する(しかしレシピは増え続けている)とのことなので実質メニュー数 は恐ろしいことになっているのだろう。 「リストアップしたことがないから分からないねぇ。その日手に入れた食材で作れるもの を作っているだけだし」 とはいつか聞いた店長の弁。 ……それだとメニューそのものが日替わりなんじゃ。気にしたら負けか。 手伝ってみて分かったが、メニューの豊富さはベースそのものにバリエーションがあると いうことなのか。微妙に違う3種のデミグラスソースとか、いや、確かにハヤシに使うの とオムに使うのと違ってていいと思うけど、ベースはベースじゃないか?という疑問を挟 む余地……なし。 よくこんなの管理できるな、と他人事ながら感心する。 「……あれ、もしかして純もこれ手伝ってるんですか?」 「そうだよ」 「……なるほど」 道理でオーダーミスが無いわけだ。 というか教えてくれって言うまでもなく純の方が料理上手いんじゃないだろうか? てかきっとそうだよな。なんどか食ったことあるけど普通に美味かったし。 ちなみに当の純は今、店の前の掃除をしている。 「純君はここに来る前から料理は上手だったよ」 「……俺そんなに考えていることが顔に出てますか?」 「特別分かりやすいわけではないけど、まぁ、分かるかな」 「そですか」 きっとこのひとが特殊なんだ。そう思うことにした。 「……そういえばなんであいつはこの店で働いてるんです?」 「まぁ、色々あってね」 店長は言葉を濁した。本人に聞けということなのか。 ……色々、か。 確かに今時何か理由がなければあの若さでこうやってフリーターをやってるわけがない。 考えてみれば俺も困っていた所を店長に拾われた身だから、きっと似たような経緯であい つも拾われたんだろう。 「……私との関係は?」 「叔父だとは聞きましたが」 「……ふむ」 そういうと店長は少し考えはじめた。 「まぁ、それはともかく、仲良くしてやって欲しいんだ」 「それは……大丈夫ですよ」 「お願いするね」 そういって店長は少し寂しく笑った。 ……店長は純に対して甘い部分がある。 それはたとえ親子であったとしても少し度が過ぎていると感じるほど。それ以外では実に 公明正大なダンディと言えるんだけど。 単なる叔父と姪ではない、それ以上の何かがあるんだろうか? 「そーじ終わったよ!」 「ご苦労様」 純に対してやわらかに微笑む店長は、少し前とは違ういつものダンディだった。 ………… 放置された疑問を横に、仕事は滞りなくこなされていく。 いつもは合間合間に純と話しながらやっているが、今日はそんな気分じゃなかったのでほ とんど仕事に没頭している……と見せかけて考え事をしていた。 店長と、純と。 この二人の関係を考えなかったわけではない。 ただ、特に気にしてはいなかった。 でも、あんな風に頼まれるとどうにも首の後ろがむずがゆいというか、今まで気にならな かった疑問が頭の隅にこびりついてはなれない。 そんな俺の様子を感じてか、純からは話しかけてこなかった。 店長はいつものように「修行が足りないね」と言うかと思ったがそれもなかった。 ………… 「今日はミスなかったねー」 「うっせ素直に褒めろ」 「えらいえらい」 背伸びして頭を撫でられた。 ……何故か不思議な苛立ちを感じた。 9 「おはよーございまーす」 「おはよう」 ……あれ? 「……純はどうしたんです?」 「今はちょっとお使いに行ってもらっています」 「そうですか」 静かな朝食。はなまる元気な笑顔がないと調子が狂う。たかだか2週間ばかりこんな生活 してただけなのに、馴染みすぎだな。少しは気を引き締めよう。 店長も、純がいないと案外寡黙なんだなと気が付いた。 ………… 開店時間。純は帰ってこない。 「……どうしたんでしょうねぇ」 「携帯は?」 「機械は苦手だからと持ってないんですよ。」 「……そうですか」 俺に対する態度はともかく、こうやって人に迷惑かけたり心配かけたりとかいうことには 気を使う印象だったので、何か事件に巻き込まれたのではないかと不安になってきた。 からんころんからん 「えーっと、開いてます?」 「あ、はい。いらっしゃいませ。こちらへどうぞ」 そうこうするうちに最初のお客がやってきた。 「……とりあえず、店を空けましょうか」 「ですね」 心配なのはともかく、穴は空けられない。そう店長の目は語っていた。 ………… 忙しい時間帯になってもまだ純は帰ってこない。 そしてどうにかこうにかランチタイムを抜けた頃。 「……警察に連絡した方がいいんでしょうか?」 流石に店長も気が気でなくなってきたらしい。 「……連絡」 そういえば。 「もしかしたら、長岡なら何か知ってるかもしれませんね」 「貞治君が?」 「あいつ変な情報網持ってるんですよ」 そう言いつつ、自分の携帯を開く。 いつも昼は店に食べに来るはずなのに今日は来なかったんだがどこにいるんだろう?神出 鬼没の癖にいてほしい時にはいないんだよな。 ……と思うのは流石に勝手すぎるか。 プルルルルルルル…… 「用件を聞こう」 「……低い声で言ってもわかんねーよ」 「冗談だ。何か用か?」 「純のやつが朝出かけたっきり戻ってこないんだ。何か知らないか?」 「あー、ちょっと待ってろ。何か分かったら連絡する」 「分かった」 ピッ 「何と?」 「これから調べるそうです」 「……そうですか。」 目に見えて萎む店長。 ……15分後 ピリリリリリリ……ピッ 「何か分かったか?」 「いくつかの話を纏めると、救急車に乗って病院行ったらしいな」 「…………は?え、ちょ、大丈夫なのか!?」 「違う違う。 道端で倒れた老人を見つけて救急車呼んで、付き添いで一緒に病院まで行ったんだと」 「なんだ、そうだったのか……」 「場所は○×病院だな。一応問い合わせたらまだ居て電話に出たから、お前どうせ迎えに 行くだろ?待っとくように言っといた」 「分かった。サンキュ」 「今度何かおごれよ」 「……あいよ」 ピッ 「……それで、貞治君は何と?」 「道端で倒れた人を見つけて、付き添いで病院に行ったらしいです」 「…………そう、ですか」 そう言って深い安堵のため息。 「まぁ、らしいといえばらしいですね。……店長?」 「……はい?」 気が抜けすぎだ。今なら背後を取れるかもしれない。 「これから迎えに行ってきますから、帰ってきたらお腹すかせてるはずですし、何か作っ て待っててください」 「…………すまないね」 「いえ。……それじゃ、行ってきます」 10 ………… 「……よっ」 「公太郎……」 「なんだ、元気ねーな。腹減ってるのか? 店長がなんか作って待ってるからとっとと帰ろうぜ」 「……うん、お腹すいた」 笑顔に力がない。 「……本当に、どうしたんだ?」 「なんでもないよ!……早く帰ろ?」 ……そんな無理して笑わなくても。 ………… 戻る道すがら話を聞くことにした。 「公園の所でね、おじーちゃんが倒れてて……」 「そりゃびっくりだな」 「なんでもないって言うんだけど顔が真っ青でさ、ケータイ電話とか持ってなくて」 「あー、今時無いとむしろ不便だよな」 「近くを通りがかった人に119番してもらって」 「なんというヌクモリティ」 話しているうちに少し元気を取り戻してきた。 けど、さっきまでの少しおかしな空気が気になっていた。 (書きかけ)